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「ライフストーリーワーク」について、お話をさせていただきました
こんにちは(*^^*)
今日は雨模様
今日は「ライフストーリーワーク」のお話を。
子どもの生い立ちを、子どもと一緒に整理していくことを「ライフストーリーワーク」と言います。「おかえり」では、里親家庭や児童養護施設などで暮らす子どもたちの自立に向けて必要とされる活動の一つとして、「ライフストーリーワーク」の啓発を推進しています。
9月20日(金)に開催された「令和6年度 奈良県社会的養護従事者キャリアアップ事業 第1回 研修会 テーマ:ライフストーリーワーク基礎講座 ~理念と目的~」にて、「おかえり」が製作した「ライフストーリーワークって何?」の冊子と「おかえり」の取り組みについて紹介させていただきました。
はじめに、私と「ライフストーリーワーク」との出合いからお話ししました。
私と「ライフストーリーワーク」との出合いは2011年、今から13年ほど前になります。
当時我が家で生活をともにしていた中学生との出会いがきっかけでした。
一緒に生活する中で、定期的に「ふみ姉、ちょっと話聞いてー」と話を聞くことがありました。静かな部屋で3時間、4時間、止めずにいたら恐らく際限なしに話し続けます。そして、最後に話すには、自分が一番胸に秘めていること、気になっていること、いつも同じ話でした。
その姿を見て、何かにとらわれているのではないかと感じていました。
自分の中に何かがいて、その何かの正体がわからないまま、どこに行けばいいか、何をすればいいか分からずその場所から動けずにいる。その姿を見て、どうしたらこの子が生きやすくなるんだろうと考えていた時に浮かんできたのが、「整理が必要ではないか」という思いでした。自分自身の生い立ちが整理できれば、この子は生きやすくなるのではないか。そんな思いが強まりました。
どのように生い立ちを整理したらいいんだろうと、その方法をいろいろと探していたときに尊敬する方のブログの中で「ライフストーリーワーク」が紹介されているのを見て、拝読したときに「これだ」と衝撃を受けたときのことは今でも鮮明に覚えています。その数ヶ月後にありがたいことに才村先生と出会い、学ばせていただくようになりました。
才村先生に「ライフストーリーワーク」について教えていただく中で、より多くの人に知っていただきたいと思い、いつも大変お世話になっている児童養護施設の施設長にお声がけし、共に学びを深めることになり、少しずつその輪が広がり、「奈良ライフストーリーワーク研究会」へとつながっていきました。
冊子「ライフストーリーワークって何?」は、「奈良ライフストーリーワーク研究会」の皆さまはじめ、さまざまな方のお力添えをいただいて完成しました。「ライフストーリーワーク」を初めて知る方への一歩として、「ライフストーリーワーク」とは何かを正しく理解できるようにと製作しています。「ライフストーリーワーク」を初めて知る方はもちろん、子どもたちに向き合う際に支援者自身の思いを新たにしていきたいときにも読んでいただけるとうれしいなと思っています。
私自身、「ライフストーリーワーク」に出合ったのは、「おかえり」を設立した次の年だったのですが、「おかえり」の活動自体、他にほとんど前例がなく右も左も分からない状況で、これでいいのかなと思うことも多かったのですが、「ライフストーリーワーク」との出合い、そして「奈良ライフストーリーワーク研究会」の方々との学びを通して、子どもには知る権利があること、もしかしたら目の前にいる若者が悲しむかもしれないと思うことも、それを悲しいかどうか決めるのは本人だということ、どんな気持ちも本人の大切な気持ちで、思っていい、話せるところで話していい、聞いてもらってもいい、それが私であれば私もその気持ちを大切にして一緒に考えようと、向き合い方も学ばせていただいたように感じています。
「おかえり」は、里親家庭や児童養護施設などを巣立った人が希望されたときに、「ライフストーリーワーク」を実施できる体制を作っていきたいと思っています。
里親家庭や児童養護施設などで暮らしているときには、里親さんや職員さん、児童相談所の職員さんなどチームで実施することができますが、巣立った後、特に一人暮らしをしている人が希望されたときは、生い立ちの整理をする中で、起こりうる可能性のある気持ちの揺れにどう対応するかなど、どうすれば本人の知る権利にこたえられるか、その形を模索しています。さらに学びを深め、巣立った人が実施を希望されたときに「ライフストーリーワーク」を実施できる体制を、才村先生とともに整えていきたいと思っています。
ふみ