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南相馬市へ。

2015年03月15日 

こんばんは。

私事になりますが、13日の金曜日から二泊三日で、福島県南相馬市へ行ってきました。

東日本大震災が起こってから、ずっとずっと気になっていました。
テレビからの情報しか分からず、今どんな状態なのか、そこで生活されている方々は、日々どんなことを思い、感じながら生活を営んでおられるのか。ずっと足を運びたいと思っていました。

「“いつか” 行きたい」と、以前から周りに話してはいたものの、具体的に決まっていたわけではなく、 “いつか” 行きたいと思いつつ、日は過ぎていきました。

転機が訪れたのは、昨年の秋。

「月刊ガバナンス」という雑誌に、南相馬市の農家民宿の記事が掲載されているのを偶然目にしました。そこで初めて農家民宿を知り、読み進めているうちに、「ここに行きたい、この人に会いたい」という思いが膨れ上がっていきました。

それまで、「行きたい」という思いだけで行っていいのかと考え込むことがありましたが、記事の中にあった「足を運んでもらえたら」という言葉に背中を押されました。

このブログでも何度かお話ししてきた「30年後の未来」。

その未来を思い浮かべ、目指して歩きだしてから早5年。

次の一歩を踏み出す前に、同じ日本で起こったことを、そして現状を、自分の目で見て、そちらで生活する人々と触れ合って、知りたいと思いました。

いよいよ出発の日。

天理駅から京都駅へ行き、新幹線で東京駅へ。
それから、新幹線で仙台駅。常磐線に乗り換えて、亘理駅へ。
そこから代行バスに揺られて相馬駅へ。常磐線に乗って原ノ町駅に到着。

移動時間は、片道8時間半。

お世話になる農家民宿の方が駅まで迎えに来てくださり、民宿までの道のりを少し遠回りをしながら「ここは家が立ち並んでいたんだ」「向こうまで津波がきたんだ」と教えてくださいました。

農家民宿のある地区は160件あったそうですが、今は16件。
震災の津波で流されたそうです。

農家民宿で、「お父さん」、「お母さん」、「おばあちゃん」に出会いました。
まるで、おばあちゃん家に来たような、ホッとする場所でした。

縁側で日向ぼっこをしたり、「お茶が入ったよー」と呼んでもらい、一緒にコタツに入ってテレビを見たり、お酒を飲み交わしながらおいしい夕食をいただいたり・・・。

いろんな話をしました。

いろんな所へも連れて行ってもらい、たくさんの人に出会いました。

昨日、「お父さん」とお孫さんが、南相馬市から相馬市、新地までの海沿いの道を車で案内してくださいました。震災後、広範囲に亘って津波が来たことを理解していたつもりでしたが、実際にその場所に行くと、こんなにもと実感しました。

「奇跡の一本松」をすぐ近くで見ました。
震災前は、たくさんの松がとてもきれいな風景だったと聞き、その風景を見たかったと強く思いました。

案内してもらっている道中にも、いろんな話をしました。

あっという間に時間は過ぎ、帰りの電車に乗り込むときに「お互い元気でな。」笑顔に見送られ、手を振って応えました。

これからどう歩んでいくか。未来を創っていくか。

まだ十分に整理ができていませんが、じっくりと考えてみようと思っています。

「お父さん」、「お母さん」、「おばあちゃん」、子どもさんたちやお孫さんたち。出会えたことに、あたたかさに心より感謝します。

ふみ

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