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令和6年度もありがとうございました

2025年03月29日 NEW 

こんにちは(*^^*)

久しぶりのブログとなりました。
あたたかかったり、寒かったりの毎日ですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

さて、令和6年度、最後の日となりました。

今から15年半前の夏、私たち家族は、里親家庭や児童養護施設などを巣立った後の具体的なアフターフォローや社会的な支援がほとんどないことを知りました。

両親が養育里親を始める時から、高校卒業後には妹(里親委託児童、以下妹)たちが我が家を巣立っていくことは理解していましたが、巣立った後にも相談できる場所が当たり前にあるものだと思っていました。

そう思っていたからこそ、その現実・現状を知った時の衝撃はとても大きく、目の前で、当時高校2年生だった妹が「私どうしたらいいの」と泣き崩れていましたが何も言ってあげられませんでした。ただただショックで不安で。

そんな中で浮かんできたのは、「妹たちをたすけたい」という思いと、「安心して我が家を巣立たせてあげたい」という思い。

どうしたらいいのだろうと考えていたときに、父から「NPOを作ったら?」と言ってもらい、調べてみると、資格も資本金もいらない。「私でもできるわ!」と光が見えた気がしました。

妹たちにも話し、さらに設立に向けての気持ちは大きくなり、後に初代副理事長を務めてくれた友人に背中を押してもらい、「おかえり」設立を決意しました。

当時思い浮かべていたのは、「30年後の未来」。

「里親家庭や児童養護施設などを巣立った人たちやその子どもたち、家族、里親さんや施設の方々、「おかえり」メンバーや地域の方々…たくさんの人が「おかえり」に集まって、子どもたちが走り回っているのを大人たちはあたたかい目で見守っている。そして、社会的養護が特別なことではなく、一つの形として社会の中に受け入れられ、笑顔が溢れている。そんなあたたかい未来をつくりたい。」

「好きなことしい、何かあったら絶対たすけるから」そう言える環境をつくりたい。そして、気兼ねなく、いつでも帰ってこれる居場所(心の拠り所)をつくりたいと動き出し、今日に至ります。

あれから15年半が経ち、カタチがなかったアフターケアも環境が整ってきたと感じています。

設立当初より思い描いている「30年後の未来」に向かって次の段階へ踏み出す時がやってきました。

「おかえり」は、里親家庭や児童養護施設などを巣立った人たちの「ふるさと」をつくりたい。そして、第二・第三の「実家」のような存在になれればと思っています。

「おかえり」に行けばいつもの人がいて、その日の気分で選んだマグカップにおいしいコーヒーを入れてもらい、手作りのお菓子を食べながらいろんな話をする。その中で、困り事などが出てくれば相談できる。そして、明日への活力をつけて、「また来るわ~」とそれぞれの地域に帰っていく。私たちが目指しているのは、何かあったときはもちろん、何もなくてもフラッと立ち寄れる居場所の一つになることです。

来年度より、その「ふるさと」(心の拠り所)を作ろうというプロジェクトを進めます。

「life café」を常時開放しするとともに、交流会や食からのアプローチなどを通して、巣立った人たちが気軽に立ち寄れて、居心地の良い、そんな環境を整えていきます。

「おかえりをつくろう」と動き始めて15年半。法人設立より5月で15周年を迎えます。

やっと、ようやく、ここまで来たなと感じています。

「life café に行けば、ふみさんがいる」
本当は、ずっと、やりたいと思っていた環境をつくっていきます。

4月1日より、16期目が始まります。

里親家庭や児童養護施設などで暮らす子どもたちが安心して巣立っていけるように。そして、巣立った人たちが自立し、安心して暮らせるように。

令和7年度も一つひとつのご縁を大切にしながら、一歩、一歩、今出来ることを精一杯努めて参りますので、ご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

最後になりましたが、今年度もありがとうございました。
皆さまに、心より感謝申し上げます。

理事長 枡田 ふみ

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