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「おかえり」と言える環境を。
こんにちは。
今月、5月19日で「おかえり」法人設立11周年を迎えます。
「おかえり」に関わるすべての方へ、いつもありがとうございます。
今から12年前の夏休みも後半に差し掛かった頃、里親家庭や児童養護施設等を巣立った後の具体的なアフターフォローや社会的な支援がない現実を知りました。
両親が養育里親を始める時から、高校卒業後には妹(里親委託児童)が我が家を巣立っていくことは理解していましたが、巣立った後にも相談できる場所が当たり前にあるものだと思っていました。そう思っていたからこそ、その現実・現状を知った時の衝撃はとても大きくて、目の前で当時高校2年生だった妹が「私どうしたらいいの?」と泣き崩れていましたが、何も言ってあげられませんでした。
それから数週間後の2009年9月6日。
「好きなことしい、何かあったら絶対たすけるから」そう言える環境をつくりたい。そして、気兼ねなく、いつでも帰ってこれる居場所(心の拠り所)をつくりたいと動き出し、今日に至ります。
当時思い浮かべていたのは、「30年後の未来」。
「里親家庭や児童養護施設等を巣立った人々やその子どもたち、「おかえり」メンバー、地域の方々、、、たくさんの人が「おかえり」に集まって、子どもたちが走り回っているのを大人たちはあたたかい目で見守っている。そして、社会的養護を特別なことではなく、一つの形として社会の中に受け入れられ、笑顔が溢れている。そんなあたたかい未来を作りたい」
その当時、
どんなものがあれば、安心して巣立っていけるのだろう。
どんなものがあれば、安心して暮らせるだろう。
そう思いながら、まずはインターネットで巣立った後のことやアフターケアについて調べてみましたが、検索して出てきたのはほんの少しの情報でした。
あれから12年の時間が経ち、当時と比べてみると、巣立った後の支援が増え、さまざまなところで巣立った後について知る機会が増えたことを実感しています。
今も日々、どんなものがあれば、安心して巣立っていけるのだろう。どんなものがあれば、安心して暮らせるだろう。そう思いながら、できることから動いています。
それには、多くの方、そしてさまざまな方のお力が必要。
これからさらに、さまざまな方とつながる機会をもちながら、彼らが生きやすい社会を目指して歩みを進めていきたいと思っています。
ふみ